歯のコラム
冬はむし歯リスクが上がる?“冬の食習慣”とお口の健康
2025.12.08
冬は、実はむし歯ができやすい季節と言われています。その理由の一つが、冬特有の食生活の変化です。寒くなると、温かい飲み物や甘いお菓子を口にする機会が増えます。ホットココア、加糖のコーヒー、甘いお菓子やクリスマスのスイーツなど、砂糖を含む食品が自然と多くなり、むし歯の原因となる細菌が活発になりやすい環境が整ってしまいます。
さらに冬は、年末の忙しさから生活リズムが乱れがちです。
「つい夜更かしして歯磨きをしないまま寝てしまった」
「忘年会や会食のあとケアを怠ってしまった」
ということが増えると、口の中に残った糖分が細菌の働きを助け、むし歯リスクを高めます。
もう一つのポイントは乾燥です。冬は空気が乾き、暖房によってさらに乾燥が進むため、唾液の分泌量が減少します。
唾液には、食べ物を洗い流し、細菌が出す酸を中和する働きがありますが、乾燥によってこの“自浄作用”が弱まると、むし歯が進行しやすくなります。
特に口呼吸の方は乾燥しやすく、注意が必要です。
予防のためには、
・間食の回数を減らす
・温かい飲み物は無糖のものを選ぶ
・寝る前の歯磨きを必ず行う
といった小さな習慣が効果的です。
また、フッ素入り歯磨き粉の使用や、定期的なプロフェッショナルケアも大きな助けになります。
冬の楽しいイベントとともにむし歯リスクも増える季節だからこそ、日頃のお口のケアを見直してみましょう。気づかないうちに進行しがちなむし歯を防ぐためにも、冬は意識的なケアが大切です。


