歯のコラム
歯がしみる原因と予防法
2025.09.09

冷たい飲み物やアイス、時には歯磨きのときでさえ「キーン」と歯がしみる経験をしたことはありませんか?これは多くの場合「知覚過敏」と呼ばれる症状です。虫歯ではないのに歯がしみるため、不思議に思う方も少なくありません。
歯はエナメル質という硬い組織で守られていますが、その内側には象牙質があり、さらにその奥には神経があります。
何らかの理由でエナメル質がすり減ったり、歯ぐきが下がって象牙質が露出したりすると、外からの刺激が神経に伝わりやすくなり、しみる症状が出るのです。原因としては、強すぎる歯磨き、歯ぎしりや食いしばり、酸の多い飲食物による歯の溶け出し、加齢による歯ぐきの後退などが挙げられます。
予防の第一歩は、歯を優しく丁寧に磨くこと。硬い歯ブラシでゴシゴシと力任せに磨くと、かえって歯や歯ぐきを傷めてしまいます。また、歯ぎしりや食いしばりがある方は、ナイトガードと呼ばれるマウスピースを用いることで歯を保護できます。さらに、レモンや炭酸飲料、スポーツドリンクなど酸性の強い飲み物をだらだら飲む習慣も控えることが大切です。
もし知覚過敏が進んでしまった場合は、歯科医院で専用の薬剤を塗布したり、詰め物で象牙質を覆ったりする処置で症状を和らげることができます。虫歯や歯周病が隠れていることもあるため、「しみるのは一時的なこと」と放置せず、早めに受診することをおすすめします。